日本全国の藻場と干潟の調査
背景・目的
調査方法
背景・目的
陸域から海域にかけて分布するさまざまな湿地には、多様で豊富な生物種が生息し、生物多様性を保全する上で極めて重要な場となっています。ラムサール条約第7回締約国会議において登録湿地倍増の決議が行われたことを受け、私たちは環境省からの請負事業として、1999(平成11)年度から2001(平成13)年度にかけて「日本の重要湿地500」を抽出しました。
しかし「日本の重要湿地500」の中でも、干潟・藻場等の浅海域については、生物相等に関する情報が不足しており、その整備が急がれています。特に従来の調査・研究では、それぞれの干潟や藻場によって調査する人が異なるため、調査手法も異なり、多くの地点間での生物相の比較検討や、生物相に関する総合的な判断が不可能でした。
そこで私たちは環境省から請け負い、自然環境保全基礎調査(緑の国勢調査)の一環として、干潟と藻場において全国的に精度の統一された調査手法を整備し、生物相に関する情報を蓄積し、生物多様性を把握することを目的として調査を行っています。調査箇所は、藻場で129ヵ所、干潟では145ヵ所です。調査期間は、藻場は2002(平成14)年度から2006(平成18)年度の5年間、干潟は2002(平成14)年度から2004(平成16年度)の3年間です。この調査の大きな特徴は、まず第一に、調査地点が多く全国津々浦々にわたっていること、第二に、統一的な手法で調査しているために地点間で生物相の比較ができること、第三に、専門家による調査であり、採集された種を分類の専門家が同定していること、の3点です。現時点での全国の藻場と干潟の状態を知る上で、また今後の変化を知る上で、貴重なデータが得られつつあります。調査結果は、干潟や藻場を中心とした沿岸生態系保全の施策を図るために役立てられます。
調査地リスト