日本全国の藻場と干潟の調査
〜藻場調査方法〜
各調査は、潜水調査、採集、採集物の測定・同定作業により構成される。重点調査海域として選定された海域では下記の「重点調査」を、それ以外の海域では少人数による「簡易調査」を実施する。
《重点調査》
潜水作業
船上からの目視, スキンダイビング等で, 藻場の状況を観察し、海藻・海草類の生育状況、海況を考慮し、調査地点を決定する。
藻場群落の中心と思われる場所を含むよう、沿岸から沖合に向けた調査側線を設定する。
調査側線の周辺、幅約2mの範囲に生育する海藻・海草類の水深・離岸距離などに応じた分布状況を記録する。生育する海藻・海草類は、詳細な同定等の必要に応じて、適宜、採集・写真撮影を行う。
調査側線上の藻場底質の状態を記録する。
調査地一帯の藻場植生の種組成を明らかにするため、調査側線の周辺、幅約10mのベルトトランセクト内に生育する海藻・海草類の採集を行う(適宜、写真撮影)。
調査側線周辺で確認された、遊泳性・浮遊性の動物を記録する(適宜、写真撮影)。
調査側線周辺において、優占する海藻・海草類の生育密度が最も高いと思われる場所に、0.25m2の方形枠を設置し、方形枠内の海藻・海草類のつぼ刈りを行う。
優占海藻・海草の葉上に生育する動物の種組成を明らかにするため、優占する海藻・海草の藻体・草体ごと葉上動物の採集を行う
採集物処理作業
・つぼ刈りで採集された優占海藻・海草類は、以下について計測する。
(1).採集されたすべてをまとめた湿重量(優占種が2種以上の場合、種別に算出)
(2).方形枠内の生育個体の乾燥重量(80℃で48時間以上乾燥)
(湿重量が明らかな採集物の一部を乾燥させ、湿重量と乾燥重量との比から算出)
(3).各優占種について、最大藻(草)長, 方形枠内での生育本数
→(1)〜(3)より、優占海藻・海草類の1m2あたりの生育密度、現存量を算出する。
・採集された葉上動物は、固定の上、選別し、各動物群の分類担当者に送付する。
データ処理作業
各調査責任者は、上記の作業によって得られた結果を調査個票にまとめる。 同定が必要な出現種については適当な分類担当者に送付し、種の同定を行う。
出現種リストを作成する。
海藻・海草種の垂直分布図を作成する。
調査標本は、適宜、作製し、生物多様性センターに納入・保管する。
《簡易調査》
調査者1〜2名が、調査海域にて、SCUBA潜水もしくは素潜りにて調査対象藻場の現状を調査する。
主要調査項目
調査対象藻場に生育する海藻・海草類について、出現種種組成リストを作成する。
(生育種目視確認、生育状況写真撮影、主要出現種採集等)
必要に応じて、観察された動物種を記録する。
調査対象藻場の特徴等、必要に応じ報告する。